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第四話:流行つくった酉街道
江戸時代にも各所に酉の市が出現しましたが、始まりとされる花又の鷲大明神を「本の酉」とか「大酉」(現在足立区花畑の大鷲神社)と呼び、千住にある勝専寺の鷲大明神を「中の酉」(足立区千住の勝専寺)、浅草長國寺の鷲大明神は「新の酉」(台東区千束の長國寺と鷲神社)と言われました。この三ヶ所で開かれた酉の市がことに賑わったと伝えられています。今回は、この「本、中、新」の酉の市について少し紹介します。ちょっと地名が読みにくいのですが、まず地図をご覧頂くと三ヶ所の酉の市の位置関係が良くわかると思います。
花又の鷲大明神から浅草寺まで
アクセスを明示した文献は見当たらないが、千住大橋を渡った後は、通常隅田川沿いの山谷廻り日光道を行くと思われる。他に三の輪廻りの長國寺前を通る田圃道(現在の国際通り相当)も考えてみた。又、新吉原前の土手通りや、綾瀬川、隅田川と水路もあり得るだろう。




【本の酉】祭りのあとに鶏道中
近在農民の収穫祭として始まったとされる「本の酉」。天保7年(1836)に上梓された「江戸名所図会」の一節には、その昔、本の酉の花又鷲大明神では祭りの日社前に鶏が奉納され、翌日その鶏を浅草の浅草寺まで運び、観音堂前に放してやったことがあった。トあります。

又、この社を世俗では浅草観音の奥の院と呼んでいるが、その理由を考えるに、鷲大明神とは本来は土師(ハジ)大明神であり、ハジが誤ってワシとなった。この土師は浅草寺縁起にある(観世音菩薩の示現を助けた)土師臣中知、檜熊浜成、竹成三人の祖と同姓なのでこの三人や仲間の漁師達が土師(ハジ)大明神を崇め奉ったことによるのではないか。なを、この鷲大明神の本地は鷲に乗った釈迦如来で、真言宗の正覚院が別当を務めている。とも述べられています。

社前では年末の一発勝負を掛けた辻賭博が開帳されて賑わいましたが、安永5年(1776)に禁止令が出されました。
 
 
  【中の酉】今に伝わる鷲に乗った釈迦如来
天保9年(1838)に上梓された「東都歳事記」の一節に、千住二丁目勝専寺に、葛西花又と同体の鷲大明神ありて、今日参詣を許す、これを世俗中酉と言う。トあります。又、武江年表には安永7年(1778)に芝の愛宕社地にて出開帳を行ったと出ています。後年中の酉の盛況は浅草新の酉に移り、かわって閻魔大王の開帳で賑わうようになりました。現在でも閻魔さまの勝専寺(浄土宗)として親しまれています。

前述の地図を見ていただくとわかるように勝専寺は江戸期の千住宿に位置します。二代将軍秀忠の鷹狩りのおりは休息所となり、三代家光は境内に仮御殿を造営しました。そのため将軍の日光社参時、洪水で荒川が渡れないときなど仮本陣ともなったのです。丸に三つ葉葵の寺紋が徳川氏とのゆかりを語っています。そして、現在も勝専寺に安置される大鷲釈迦如来(鷲大明神)は三代将軍家光よりの拝領と伝えられています。
 
 
 
  【新の酉】新吉原が華をそえた酉の市
詳しくはこのサイトの「洒落て学ぶ」をごらんください。
ここでは天保9年(1838)に上梓された「東都歳事記」の一節をご紹介します。それには、下谷田んぼ鷲大明神社は長國寺が別当を務め、世俗新鳥という。今日開帳あり、近年参詣群集する事はなはだしく、この社が賑わうようになったのは、今(天保3年1832)から50年ほど前のことで、粟餅芋頭を商うことは葛西花又と変わらないが、熊手は一段と大きくなっている。以前は青竹の茶筅も売っていたという。トあります。

明和8年(1771)に鷲大明神(鷲妙見大菩薩)が、千葉の大本山鷲山寺(じゅせんじ)から長國寺に勧請されると、東隣に新吉原が控えていたことや、安永年間に出された本の酉での辻賭博禁止もあり、酉の市の盛況は一躍浅草新の酉へと移ってゆきました。長國寺も浅草田圃(たんぼ)の酉の寺と呼ばれるようになって、以後江戸随一の酉の市となり現在に至っています。
 
 
 
  ご覧いただいてお気づきと思われますが、中の酉、新の酉は花又鷲大明神から浅草寺までの道中に位置しています。酉の市の流行が鶏を納めた往還に沿って生まれ、それが本の酉の分社としてではなく、個々に独立した鷲大明神として酉の市を開いていたのです。後年鳥にちなんだ神仏を安置する寺社が続々酉の市を開催するようになりますが、そんなご利益の流行を生み出す江戸庶民のパワーが祭りを今に伝えてくれたに違いない。ト感じます。

お参り三昧。縁起物を土産にし、そのあと一杯飲って遊ばなくっちゃ。人情はいつの時代も変わりません。
 
 
関連サイト
大鷲神社: http://www.tostek.com/tokyo23/omaturi/jisya/jin099.htm
勝専寺: http://www.bekkoame.ne.jp/~shosenji/
 
   
     
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